文学部の終わり(by アザラシさん)

 今の日本の大学生は勉強しません。本当に、びっくりするくらいしません。大人も似たようなもんですが。  学部のレベルでは、文学を研究する、と言っても、研究なんてとても言えたものじゃありません。例えば、授業でこの文学を研究しましょう、となって教授から「研究」を求められても、大学生はポンコツなので、ただの「読書」をして、「感想」を書いています。論文なんて、書ける人ほとんどいません。  就職活動の面接で、難しいことを難しいまま言ってもネガティブチェックに引っかかって落ちるだけです。難しいことを簡潔に話せないと落ちますし、それができたら優秀だなと思われて採用される可能性が高くなることもあります。  なので、本当の意味で文学を研究している人は、難しい言葉を難しい言葉のまま使っていると思います。でもそれは、私の関心事である、就職活動とか、ビジネスでは排除しないといけないものなので。  人生に深みをもたせたり、人を豊かにするのは文学の「研究」が大切なのは分かります。  でもビジネスが、会社が、資本主義が、経済が、周りの人間が、難しい言葉を嫌うんです。  私は文学好きですし、信念とか哲学とかを考えるのは大好きです。でもそういうのって世の中では少数派っぽいですし、何と言うかそういう空気を感じて、この感情は周囲に対して全面的に出せません。